今日で全てがはじまるさ。

ありがとうとか、さようならは似合わない。

センチな言葉や熱い想いもなんだか違う。

寂しさとかがあふれ出ないように、なにかピッタリな言葉でふたをしたいのに。

 

人はほとんどのことを忘れていってしまうけど、一握りの想い出は頭の片隅にしまっておける仕様になっている。

その片隅の容量は超小さいから、そこに置いておけるのは本当に特別な何かだ。

だからこそ、誰かに忘れられないような感動を与える人は偉大なんだと思う。

 

18歳からの友だちの土屋がやっている踊り場ソウルというバンドが昨日、6年ぶりに復活して解散した。

復活のニュースはナタリーにも取り上げられたんだ。

活動開始した頃から頻繁に転換のDJで呼んでもらって、斜め横の位置からずっとライブを観てきた。

どんどんデカいハコでライブをするようになった矢先に活動停止した。

その事情については聞いたことがない。

 

そして昨日、6年ぶりの復活。

何十回も踊り場のライブは観てきたけどマジでベストアクトだった。

今までは解散ライブはミッシェル・ガン・エレファントがベストだったけど、完全に塗り替えられた。

昔からの友達の中にも踊り場のライブをまだ観たことがない奴もいて、そんなみんなが踊り場にクラってるのにも興奮した。

 

大人みたいなもんになったから、自分の感情の仕組みや喜怒哀楽の正体は把握しているつもりだったのに、なんていう言葉で表現していいかわからない気持ちで胸がいっぱいだった。

どんな言葉もぴったりとこない。

ありがとうとか、さようならは似合わない。

確かなのは踊り場ソウル解散ライブのことは絶対に忘れないということだ。

 

ライブハウスでよく会っていた男性(JOJO立ちの彼)が「土屋文彦は俺のヒーロー」とツイートしていた。

同感だ。

 

出演者を待っているお客さん達の横顔を見ながらのDJは久しぶりで心地よかった。

僕はやっぱり向き合うクラブよりも横顔のライブハウスがちょうどいい。

みちよしとか昔の知人が今でもたまにDJやろうぜって誘ってくれて、その度にのらりくらりと断ってきたけど、きっと昨日が僕にとってラストDJだ。

すっごく楽しかった。

隣にみちよしがいてくれて嬉しかった。

 

そんな感じで、踊り場ソウル解散の前座でカマしたセットリストです。

1.ユートピア/andymori
2.はたらくおっさん/フジロッ久
3.青春/THE HIGH-LOWS
4.グラフティー/GOING UNDER GROUND
5.おやすみ泣き声、さよなら歌姫/クリープハイプ
6.The Nights/Avicii
7.On Our Way/The Royal Concept
8.LIFTED UP(1985)/PASSION PIT
9.クラブナイト/andymori
10.WE ARE KIDS/ザ50回転ズ

 

土屋とはどうせ死ぬまで遊ぶし、次会った時に照れくさくなるだけだから、これ以上はやめておこう。

ライブ終了後、楽屋前でばったり土屋と会った時、僕が先走って「泣いてねぇし」と言ったら土屋は「まだなんも聞いてねーよ」だって。

互いにもうちょい落ち着いたら、久しぶりに車で静岡に行って、また土屋のおばさんに鰻をゴチってもらおうかな。

About hayabusa 112 Articles
ハヤブサマガジン 2005年10月活動開始。 フリーマガジン「ハヤブサマガジン」を日本全国のフットサルコート、スポーツバーなどに配布。 vol.7をもって活動停止。2013年、ウェブマガジンとして活動再開。ブログは日常の話です。