これは3年前のある月曜日の朝、オーストラリアの学校で撮影された映像です。
(No imageと表示されますが再生できます)
常日頃からイジメられていたヘインズ君は、この日もいじめっ子グループのゲイルに因縁を付けられていました。
ゲイルはヘインズ君の胸倉を掴んで、顔面を殴り始めました。
いつものように、まわりの生徒達は笑ってそれを見ています。
いつものように殴って笑って終わると想像していたゲイルにとって、この直後に想像していないことが起きました。
ヘインズ君はパンチを避け、ゲイルの体を掴んで持ち上げ、強烈なボディスラムをぶちかましました。
この一連の様子をその場に居合わせたクラスメイトがYoutubeにアップすると、瞬く間に拡散され、世界中のメディアで紹介されました。
ヘインズ君を擁護するフェイスブックのグループには1万人以上が参加し、ヘインズ君は「処罰人ケーシー」とネット上で支持され、国際的なハッカーグループ「アノニマス」もヘインズ君の擁護にまわり、「オペレーション・ファット・ヒーロー」という作戦を展開し、二人の学校のサイトに侵入し、教師が「生徒に暴力のない環境を与えることに失敗している」ことを告発する声明文を書き込みました。
また、ジャスティン・ビーバー同年がメルボルンで開催したコンサートで“いじめっ子に立ち向かった”とヘインズ君をステージに上げたことも話題になりました。
十数名のクラスメイトからのいじめを苦に自殺することも考えたヘインズ君。
「やっと終わった」とインタビューでコメントしました。
ちなみに世界的に有名なこの出来事が日本でなぜあまり知られていないかというと、この映像がアップされたのが2011年の3月18日、東日本大震災から1週間経ったばかりで、それどころではなかったからです。