夏休みに8日間プーケットに行ったら、1日半ノロウイルスにヤラれてくたばっていた。
たぶんビールグラスが不潔だったか、辛ラーメンを食べ過ぎたか、単純に酒飲み過ぎて下痢になったかのいずれかだろう。
弟が1人で遊びに行ったきり朝まで帰ってこなくて超イラついたけど、僕らもこうして親に心配をかけていたのだなと30半ばにして気が付いた。
あと弟がヤンキー漫画の脇役みたいな髪型をしててムカついたけど、そういえば僕だって恥ずかしい髪型にしていたのだ。
自分のことを棚に上げるのにはあと10年必要だ。
アジア諸国の人達と欧米人達がプールサイドでも街中でも、ひたすらスマホかタブレットの画面を凝視していた。
南国に来てまでスマホで見るべきことなんか何一つない僕にとっては不可思議な光景だったけど、おそらく遊び方を知らないだけかもしれない。
勉強と仕事とか頑張って、南国に行けるようになったら、遊び方がわからなかったなんて笑えない話だ。
我々シティーボーイはスマートにプールでプロレスをするのだ。
息を吸う時に技をかけるのは反則だ。
タイと言えばマッサージなんだけど、マッサージを受けると自動的に勃起してしまう体質なのに困る。
It’s AUTOMATIC.
もちろん、性的なマッサージではなく普通に筋肉を和らげる方のやつ。
男性に触られるのが不快なので、マッサージは女性にお願いするのだけど、女性にマッサージされると10中8、9勃起してしまう。
その女性がオバさんでも勃起してしまう。
僕は同年代の女性しか好きになれないのに。
エロいことなんて微塵も考えていないのに、女性に四肢を揉まれるとバッキンバッキンになってしまう体質なのだ。
股関節周辺の血流が良くなってしまうからだと思う。
友達は「中3じゃねぇか!It’s AUTOMATIC.」と笑うけど、僕としてはマジで悩みの種だ。
うつ伏せから仰向けに切り替えた時にガチンガチンの鋼の錬金術師になっていて、気まずいことになっているのを想像してみて欲しい。
女性から「なにコイツ、キモい。鋼の錬金術師かよ。なに期待してんだよ」と思われてしまう。
そういう事態を避ける為に、僕はマッサージの最中はなるべく勃起とは遠いことを考えている。
例えば社会問題であったり、「僕は一体どこまでいけるのだろうか」というような突き詰めると鬱っぽくなるテーマについて考える。
そうすることによって勃起問題は未然に防げるのだけど、色々考え過ぎて気持ちが暗くなる。
勃起しない為に僕がここまで苦労していることは誰も知らない。
ノーバディーノーズ。
4年前に来た時よりも明らかに物価が上がっていたので、タイが新興国として注目されているのはマジっぽいなと感じた。
日本語の観光冊子か何かに書かれていたタイのことわざ「おならを握るよりもうんちを握った方が良い」が気になった。
意味は「不確かなものより確実なものを掴んだほうが良い。ないよりはまし」
ビジネスセミナーとかで講師が突然このことわざを使ったら面白いのになと思いました。
生真面目な受講者が「え~、おならを握るよりもうんちを握った方が良い・・・と」ってメモしちゃったりして。
たぶんそいつとは友達になれる。