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Slow Is Fast-俺達の1100km冒険譚

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ゆっくり進むことが、最も早く、そして効率良く楽しみを得られる場合が多々あります。

例えば、大渋滞にハマっているポルシェと風を切って走る自転車、どちらが楽しく自由でしょうか?

この世の常識や模範とする生き方は、実はとても非合理だったりするものです。

人生の目的が金融機関やハウスメーカーのTVコマーシャルによって操作されているなんて・・・、色々な考え方があるのでこの話はやめましょう。

私達はもう大人なので、自分の人生が退屈でも苦しくてもうまくいかなくても、それは何もかにも全て自分のせいです。

カリフォルニアに住むダンとその仲間達は、自分達の人生をより楽しむ為に、いつかの情熱を取り戻す為に、見えない何かに囚われた身を解放する為に冒険の旅を実行しました。

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ダンはこの旅を「a mini-adventure in our own backyard」と名付け、北に向かう列車に乗りこました。

所持品は自転車、サーフボード、ウェットスーツ、フィン、デジタルカメラ。

メキシコの国境線があるサンディエゴから出発し、かつてスペインの探検家フアン・ロドリゲス・カプリリョが「夏が終わることのない土地」と呼んだカリフォルニア海岸線を約1,100km走るという旅です。

これはただの自転車旅行ではありません。

1,100kmの海岸沿いで営まれている野菜畑、農場、牧場、鍛冶工場、シェイパー、看板屋などのもとで仕事を手伝い、カリフォルニア海岸線沿いで培われた文化や職人の技術を吸収することも、この旅の目的の一つです。

それらの技術はシリコンバレーが発展するはるか昔から人々の生活を支えていた人類の文化遺産です。

働き、漁をし、収穫し、サーフィンをする。

この調子なので、この旅はとてもSLOWです。

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しかし、ダンはこの方法が最もFASTとコメントしています。

「楽しみ、文化に触れ、技術を体得するなら、このやり方が一番早いんだ」

この旅はSlow Is Fast: On the Road at Home Paperbackとして本になり、旅の様子を収録した映像はDVDとして発表されました。

ちなみに本はパタゴニアでも取り扱われています。

http://www.patagonia.com/us/product/slow-is-fast-paperback-book?p=BK058-0

カリフォルニア海岸線の風土や匂い、そしてそこの生きる人々が描かれています。

Slow Is Fastーどれだけゆっくりやっても、楽しいことはあっという間に終わってしまうという意味も込められているのではないでしょうか。

ダンは仲間達とまた新たな旅を計画しているようです。


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日本未到着の出来事・ファッション・ニュースを中心に紹介

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