アキラの結婚式はずっと笑っていた。
アキラのお父さんのAKIO★さんも絶対笑っていたと思う。
パーティーは僕が欲張り過ぎて、ちょっとうまくいかない点もあったけど、ユミちゃんもアキラも喜んでくれたから良かった。
馴染みの連中の現場での協力的な動きは業者レベルだった。
何の打ち合わせもしていないのに、目配せと手の動きだけで、忍者のように素早く動いてくれた。
友達のチンケンの言葉を借りるなら「俺の友達はスーパースター」だ。
僕らよりも大人の人達の話を聞くと、かつて仲が良かった奴らも奥さん同士があんまりうまくいかなかったり、他の家庭と比較したりして、疎遠になっていくんだって。
僕はそういう退屈で純度が低くて、愛がない話が一番嫌いだ。
いい歳して人と自分を比べるっていう文化水準が低い真似するなんて、今まで一体何見て生きてきたんだよって呆れるよ。
でもさ、もれなく大人になったらそうなるらしい。
だったら、あいつら大人になっても全然変わらなかったって、慣例をひっくり返したいよね。
僕らならできると思うんだよ。
アキラのパーティーで事前に頼んでもいないのに、みんなが率先して動いているのを見て、僕らならできると思ったんだよ。
こんなこと言うと笑う人もいるけど、そんな人とはこの人生で接点がないからどうでもいい。
つまらない駆け引きやくだらないわだかまりなんてゴメンだ。
難しいかもしれないけど、みんなで手と手を取り合って思いやり合って生きていけたら最高だ。
そんな最高な日々のことを大げさに言うなら・・・後は任せた、マイクパスだ。
アキラ、ユミちゃん、結婚おめでとう。
大が泣いてたって噂もあったけど、嬉しくて楽しくて笑い泣きしてただけで、別に感動したとかそういうんじゃねーし、強がってねーし。