みんなそうだと思うけど、夏は死ぬことばかり考えてしまう。
もちろん死にたくないし、できるだけ楽しいのが長く続けばいいなって思ってる。
でも、ふと、今日死ぬかもな。とか、死んだら保険金でいくら残せるかなとか、誰が泣くのかな。とか自転車に乗りながらや歩きながら考えてしまう。
とりあえず、お墓にGOING UNDER GROUNDの「かよわきエナジー」を入れるのは忘れないでほしい。
きっと暑さに頭がヤラれてしまっているからそんなことを考えてしまうのかもしれない。
まるで映画のエンドロールの背景のような青過ぎる空に浮かぶ入道雲や、生ぬるい風がそうさせるのかもしれない。
僕とあなたが主人公のこの映画は、どんどんラストに向かって進んでいる。
せっかく楽しくなってきたところなのに、終わりがあると思うと切なくなる。
つまんねぇの。
そんな気持ちもまとめて、夏のせい。
そして、秋になると物語は未だに「起承転結」の「起」って気持ちになる。
DVDで言うとチャプター4くらいだ。
なんか匂いとか雰囲気が変わって、知っているような知らないようなこの世界や生活をもっとじっくりと生きたくなる。
きっと年寄りが年寄りのくせして長生きしたがるのは、秋のせいかもしれない。
見逃してはいけないような、聞き逃してはいけないような、感じなくてはいけないような、何かを探してキョロキョロしてしまう。
帰り道はババアのママチャリより遅いスピードで帰る。
図書館とブックオフに行って、全然興味ない本を流し読みしては棚に戻してしまう。
誰ひとり呼んでいないのに、誰かが呼んでいるような気がする。
ローソンやツタヤで友達と会うような気がする。
幸せや、それらの類を感じて、気がつかないふりして悪態を付く。
冬になると、寒くて、生きるだの死ぬだの、そんなことどうでもよくなる。
週末に雪山に行ければなんでもいい。
友達と呑み屋に向かう冬の歩き道はいつだって最高だ。
安っぽいネオンもラスベガスみたいに煌びやかに見える。
雪が降る中でバーベキューも最高だ。
キンとした空気の中、家の中にいるのはもったいなく感じる。
横浜から鎌倉まで酒呑みながら7時間かけて散歩したあの夜は、いつだって思い出せる。
山形のマイメン、マー君は元気でやっているだろうか。
春になると、まだ何も始まっていないような気がする。
映画キッズリターンの映画史に残るあの名台詞。
「俺たちもう終わっちゃったのかなあ」
「バカヤロー、まだ始まっちゃいねえよ」
そんな感じだ。
夢や理想や仕事なんて小さい話じゃない。
僕達の人生はまだ終わっちゃいないって、そういう話だ。
このようにして、僕らは奇跡的にも素晴らしきドラマチックな四季の中で暮らしている。
とりあえず今書いているのが来年3月締め切りなので、早く書き終えて、友達に「大、マジでヤバい。」って言われたい。
友達に「大、マジでヤバい。」って言われて、ついでに賞金もらえれば最高だ。
トロフィーなんていらない。
1個も持っていないけど。
その点は17歳から何にも変わっていない。
意地でも変わらないぞって頑固で、勃起と怒りを交互に繰り返してた17歳の僕に、悪いんだけどあまり変わっていないぞと伝えたい。
そしてついで、「残念なことに、まだ何も始まっちゃいねえよ」と伝えてみよう。
それを聞いて17歳の僕が僕であることを後悔するかどうかは、32歳になっているので知らないし、興味ない。
32、なんて半端でどっち付かずで中身スカスカの広告代理店みたいな数字だ。
自分の年齢に腹が立つ。
30代のどの数字が一番カッコいいか考えてみたけど、どれもダサいな。
一体どうなってんだ。
キングオブコント2013の優勝が決まった瞬間、心からガッツポーズした。
素晴らしい作品がちゃんと評価されて良かった。
キングオブコントは日本語ロックの匂いがプンプンする。