日本においては1990年代中期から後期にかけてスニーカーブームが起きました。
今現在30代の男性は「エアマックス狩り」やジョーダンの超プレミア値での販売などが話題なったことを記憶していることでしょう。
その後も販売店舗が限定されているNIKE SBやコラボ系のスニーカーなどはプレミア価格で取引されましたが、90年代中期の頃のような爆発は起きず今に至ります。
しかし、アメリカにおいては今、「スニーカーバブル」が起きていると言われています。
中には小売価格の10倍以上の値で取引されるスニーカーもあり、人気が集中することが予想されるスニーカーの発売日には前日の夜から長蛇の列ができます。
有名なところではラッパーのカニエ・ウェストとNIKEがコラボして製作されたスニーカー「Nike Air Yeezys」は定価$263なのですが、ebayでは現在$15,000(約153万円!!!)で販売されています。
スニーカーファンではなくバイヤーや転売ヤーと呼ばれる人達が人気スニーカーを買い占めているので、価格は高騰してしまっているのです。
そんな中、ニューヨークはハーレム在住の16歳の少年チェイス・リードが世界初のスニーカービジネスを発表しました。
それは「スニーカーの質屋-SNEAKER PAWN SHOP」です。
チェイスは父と二人でハーレムに店舗を構える為に、自身のコレクション200足を売って300万円を作り、夜中からショップの前に並んで手に入れたプレミアスニーカー45足を店舗販売用に用意しました。
先に挙げた「Nike Air Yeezys」をチェイスは必ずプレミアが付くと確信し3足手に入れました。
質入れしたお客は最優先引受権を持っており、借り入れた金額+20%を支払うことで客は再びスニーカーを取り戻すことができます。
流質期限を超えてしまった場合は、質入れされたスニーカーはその時の相場に合わせてプレミア価格で売られます。
この新しいビジネスアイデアがニューヨークポストで取り上げれ、チェイスと彼の店は一気に有名人になりました。
以下は彼の店SNEAKER PAWN SHOPで取り扱っているスニーカーの一部です。
大手メディアに取り上げられ、アメリカ国内のSNS上ではかなり話題になっているようです。
これは閃きと行動力、そして自力で集められる限り可能なお金の3つの融合の結果だと言えるでしょう。
チェイスがこのアイデアを思い付いたきっかけは父から50ドルを借りようとした時、父がチェイスのお気に入りのスニーカーを預かり「50ドルを返すまではこのスニーカーを返さないぞ。期限までに返さないとネットで売ってしまうからな」と言われたことだったそうです。
日本中、世界中に質屋があるように、おそらくこの商売も2番手、3番手とどんどん新しいスニーカー質屋が誕生することでしょう。
しかし、チェイスとその父が手に入れた「世界初」という先行者利益と名誉は掛買のないものだと言えます。
ちなみにチェイスはこの商売をスタートすると同時に学校の始業時間が遅くなったので、通学はそんなに苦ではないようです。
よかったね!