あなたの中にいたピンクの象は今頃どこかで元気に暮らしているのでしょうか。
想像力や好奇心、あるいは直観や言葉にはできないワクワクやモヤモヤ、それらの目には見えない気持ちや感覚は大人になったら捨ててゆくという暗黙の了解がこの世界にはあります。
実際、私達大人は空想の世界で生きているわけではなく、金と数字に追われる現実世界で朝から晩まで生活しています。
夢に現を抜かすわけにはいかず、日々自分の為、家族の為、老後の為に働き、働き、働いています。
死んだ時に自分の人生を振り返り、何を思うかなど決して考えてはいけません。
かつて夢に描いた世界や空想の出来事など、日々の暮らしの中では必要ないので綺麗さっぱり忘れるべきでしょう。
フランス人写真家Jean-Baptiste Courtierは、一人の女性とピンクの象の出会いと別れを写真作品とし発表しました。
彼女にぴったり寄り添うピンクの象は何を意味するのでしょうか。
そしてピンクの象が彼女のもとを離れ、空に帰ってゆく時、あなたは何を思うでしょうか。
御姫様になることを夢見た少女。
大自然の中を駆け巡ることを空想した少年。
人に話したら笑われてしまうような馬鹿げたアイデア。
ピンクの象をもう一度呼び戻す方法はあなたしか知りません。
Jean-Baptiste Courtierはユーモア溢れる作品に定評があります。
是非彼のホームページを覗いてみてください。
ちょっと笑えて、ちょっと考えてしまいます。