記憶は年月と共に物語になり、いつの日か本当に起きたことが一体なんだったのかわからなくなってしまいます。
私達の想い出が、事実とは少し異なることは往々にしてあることです。
事実よりも脳と気持ちが作り出した物語のほうが素敵なら、それはそれで良いことでしょう。
写真家のKatja Kremenicはクロアチアのツレス島で幼少期を過ごし、その後、スロベニアの首都リュブリャナでメディアコミニューケーションを学び、現在はベルリンを拠点に活躍しています。
彼女は自身が長年住んだツレス島の夏を撮影しました。
「写真の素晴らしい点の一つは、現実の跡を残せることね」と彼女は言います。
ちなみにこのツレス島には、淡水湖のヴラナ湖があり、このヴラナ湖の底には城があるという伝説が残されています。
「ある二人の姉妹がいた。
姉は裕福で、妹は貧しかった。
城には裕福な姉が暮らしていたが、貧しい妹娘に金や食べ物を恵んでやろうとしなかった。
そのため姉娘は、激しい雷雨で城を水に沈められるという罰を受けた。
嵐が去った後に、ヴラナ湖が新たにできていたのである。
今でも風の強い日に耳を澄ませば、鐘楼の鐘が鳴るのが聞こえるという。」
(参照:ツレス島wikipedia)
このヴラナ湖は東欧でも深い湖の一つで、最深部は76メートルに達します。
ヴラナ湖の水は飲料水として利用されている為、水泳と釣りは堅く禁じられています。
http://www.katjakremenic.com/