アメリカの人気歌手で元アイドルのマイリー・サイラス。
時の美しい女性を撮影する写真家として有名なテリー・リチャードソンが彼女を撮影し、自身のブログに写真を投稿した。
今回はテリーのスタジオではなく、彼女が宿泊するニューヨークのホテルの一室で撮影したとされる。
かつては「ザ・アメリカ」なティーンアイドルとして全米の人気者だった彼女は、年々「ダーティー&ビッチ」な方向に進んでいる。
メディアも彼女をバッドガールとして報じている節はあるが、彼女自身(彼女のマネージメントチーム)もより過激かつセクシーなイメージブランディングを行っている。
ティーンからの支持ではなく、20代の「自分らしく楽しく生きたい」と考えている同世代の女性からの人気を獲得しようとしていることから、このようなイメージ像を創りだしていると考えられる。
彼女自身の本当のパーソナリティーは知る由もないが、「セクシーで軽くて明るくてアッパラパー」という典型的なアメリカ人の20代女性像を体現している(あるいは引き受けている)彼女はプロフェッショナルだと言える。
マスコミからの悪意のある攻撃とそれに対する彼女側の弁明のやり取りも含めて全てがマイリー・サイラス像、つまりアメリカンポップアイコンを作り上げる為の大がかりなショーだ。
同じような立ち位置と方向性のミュージシャンが何十人もいるアメリカショービズ界で生き抜く為には、より過激によりセクシーに魅せなくてはならず、そして人々もそれを求めている。
しかし気をつけなければならないのは、「セクシー&ビッチ」の方向をどこで止めるかだ。
30代になったら、アパレルビジネスや女優の方向に進んだり、あるいは歌手を続けるのであれば人類愛とかそのようなテーマを歌うのがアメリカンスターの王道だ。
そのような王道を進む上で、「セクシー&ビッチ」のイメージが付き過ぎるのは印象が良くない。
今は流行りのEDMサウンドに乗っかって雰囲気だけでパフォーマンスしていれば売れるが、人々はすぐに飽きてしまうだろう。
果たしてマイリー陣営の次の一手は・・・。