2014年グラミー賞授賞式が1月26日ロサンゼルスのステイプルズ・センターで開催されました。
グラミー賞と言えば世界最大の音楽祭であり、昨年最も素晴らしかった作品及びミュージシャンを決める賞です。
司会は3年連続でベテランラッパーのLL・クール・J(46歳)が務めました。
授賞式前から今年も混戦を極め、誰がどの賞を獲得するのか全く予想できないと話題になっていました。
また、ポール・マッカートニーとリンゴ・スターが揃うことや、マドンナのパフォーマンスなども事前に発表されていたので、今年も世界中から大きな注目を集めていたグラミー賞。
日本ではWOWOWで同時通訳で生中継されました。
グラミー賞2014の授賞式オープニング・パフォーマンスはキングオブヒップホップことジェイ・Zとクイーンオブディーバのビヨンセの最強夫婦でのコラボ共演を果たし、「Drunk in Love」を披露しました。
ダンスとパフォーマンスで初っ端から盛り上げました。
ステージでのパフォーマンスと受賞発表が交互に行われ、主な賞は以下の作品とアーティストになりました。
【最優秀レコード賞】
ダフト・パンクfeat.ファレル・ウィリアムス“Get Lucky”
ステージでのパフォーマンスも大きな話題を呼んだ「Get Lucky」。
ファレルにスティービー・ワンダー、ギタリストにナイル・ロジャース、そしてダフト・パンクで演奏されました。
ファレルの「カモン、スティービー!」とダフト・パンクの登場が鳥肌モノ!
ケイティー・ペリー、ポール・マッカートニー、スティーヴン・タイラー、オノヨーコ・ショーン・レノン、ブルーノ・マーズなどの超スター達がこの演奏でノリノリに踊っていました。
ダフト・パンクは最優秀レコード賞の他に『ランダム・アクセス・メモリーズ』で最優秀アルバム賞など5部門を受賞しました。
【年間最優秀楽曲】
ロード “Royals”
グラミー史上最年少での受賞となったニュージーランド出身の天才少女ロードが自身で作詞・作曲した「ロイヤルズ」が年間最優秀楽曲を受賞しました。
若干17歳の彼女はその他に「最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス」も受賞しました。
「ロイヤルズ」は2013年6月にリリースされ、世界40の国と地域でiTunes1位を獲得という記録を打ち出しました。
2013年を代表する1曲です。
【最優秀新人賞】
マックルモア&ライアン・ルイス
最優秀新人賞の他にデビュー・シングルである「スリフト・ショップ」が「ベスト・ラップ・ソング」と「ベスト・ラップ・パフォーマンス」を受賞しました。
そしてデビュー・アルバム『ザ・ハイスト』が「ベスト・ラップ・アルバム」を受賞し、計4部門を受賞しました。
ベスト・ラップ・ソングに輝いた「スリフト・ショップ」とは古着屋のことで、「あんまし金持ってないけど掘りまくってヤバい服を見つけるのさ、古着屋マジさいこー!」という古着屋万歳な歌詞内容。
現在のブランドものに身を固めるラッパーなどを笑い飛ばす皮肉った内容になっています。
しかし彼らは社会的メッセージを発信するシリアスな一面も持ち合わせています。
今年のグラミー賞でのステージでは同性愛差別が無くなるように願い込めた「セイム・ラブ」を熱唱し世界中で大反響がありました。
この曲は2013年米連邦最高裁が結婚を「男女間のもの」と規定する連邦法の条項法は違憲であると初の判断を示したことにインスパイアされ作られた曲です。
同性愛が合法化になっても、世間ではまだ同性愛差別に苦しむ人達がいて、特にヒップホップコミュニティーには根強いゲイ差別がまだあります。
そのような差別がなくなるように、世間の意識を変えるべく造られたこの曲がウェディング調にアレンジされ、マックルモアとメアリー・ランバートが熱唱しました。
この曲に合わせて会場に同性愛者を含む新婚34組が登場。
その後、恋人達は見つめ合い指輪を交換しました。
なんと美しい光景!
司会を務めた女優のクィーン・ラティファは、「この曲は一部の人だけのラブ・ソングではなく、皆のためのラブ・ソング!」とシャウトし(5分3秒から)、会場中の人々が立ち上がり大喝采が起きました。
その後、マドンナとライアン・ルイスがステージに登場し「オープン・ユア・ハート」を新婚カップル達にプレゼント。
愛が溢れる演出とパフォーンマンスに会場はスタンディングオベーションで称えました。
【ベストロックパフォーマンス賞】
Imagine Dragons “Radioactive”
ベストロックパフォーマンス賞を受賞したImagine Dragonsはラッパーのケンドリック・ラマーと受賞曲である「Radioactive」を披露。
客席でスティーヴン・タイラーがサビの部分で「レディオアクティブ」と口ずさんでいたことは見逃してはなりません。
【最優秀ダンス・レコーディング賞】
Zedd Featuring Foxes “Clarity”
ロシア人の若き音楽プロデューサーZeddがCalvin Harris、Kaskade、そしてArmin Van Buurenなどを押し退け、最優秀ダンス・レコーディング賞を受賞しました。
今年のサプライズの目玉としては、ポール・マッカートニーがステージでの「クイーニー・アイ」のパフォーマンスの時に、リンゴ・スターがサプライズでドラムを担当したことが挙げられます。
二人の共演は5年ぶりのことでした。
今年のグラミー賞授賞式のフィナーレを飾ったのはNine Inch Nails、Dave Grohl、Queens Of The Stone Ageでした。
第56回グラミー賞はWOWOWライブで3/16(日)午後3:00に字幕付で再放送されます。