こちらに向かって微笑む美しい女性は本当は存在すらしていないのかもしれません。
漫画雑誌や週刊誌を開くとマネキンのような完璧なプロポーションのアイドルグラビア写真を見ることができます。
カメラマンが撮った写真に補正に補正を加え、まるで別人のように美しくしているのは我々読者でもすでに知っていることです。
アイドルや女優は私達に「綺麗だな~」「可愛いな~」という夢とドキドキを与えてることが仕事なので、必要な「嘘」とも言えるでしょう。
写真補正について声高々に「騙された!」「嘘つき!」と弾圧するのも大人気ないというものです。
ましてや女性に対して「本当はブス!」や「整形だ!」などと容姿を批判するなんて男として愚の骨頂です。
整形や補正はプロとしてのたしなみとして受け入れ、芸能界を眺めた方が楽しめるというものです。
ところで、写真補正は多くの場合、画像編集・加工ソフトの「フォトショップ」を利用して行われます。
このフォトショップは進化を遂げ、スキルがある人がこのソフトを利用すると驚くべきことが起きるのです。
本当はこんな綺麗じゃないんじゃないの?
本当は太ってるんじゃないの?
本当は白人じゃなかったり?
まさか本当は男だったり!?
・・・違います。
この写真に写っている女性は本当は人ではありません。
動画「Photoshop Has Gone Too Far(度を越えたフォトショップ)」をご覧ください。
フォトショップの機能もさることながら、この写真を作った人のスキルにも驚かせられます。
このスキルがあれば、本当は存在しないグラビアアイドルを作り出すこともできるのです。
架空のアイドルであれば、ギャラや諸々のランニングコストがかからないので、もしかしたらすでに存在しているかもしれません。
昨今のフォトショップによる過剰な補正を問題視し、「ANTI-AIRBRUSH MOVEMENT」という運動も起きています。
この運動は「過度にスタイル補正された写真に影響を受けた若者達が拒食症になってしまう危険性がある」「彼女達の外見を変えてしまうことは、倫理的に間違っている」ということを訴えています。
特にティーン雑誌においての不自然な補正はやめるようにと強く訴えかけています。
モデル達の毛穴が全くない皮膚、不自然にくびれたウエスト、爆発しような大きい胸、棒のように細く伸びた足。
そのような作られた写真を見て、自分のスタイルにコンプレックスを抱いた少女が次のページをめくると美容関係の広告が。
どうやらフォトショップ補正問題の裏には私達が知らない「大人の世界」があるようです。