楽曲販売ビジネスにおいてこれは革新的な方法かもしれません。
2014年の始めにニューヨークのベテラン・ラップ集団、ウータン・クラン(Wu-Tang Clan)が「世界にたった1枚のアルバム」を製作したことを発表しました。
このアルバム『The Wu – Once Upon A Time In Shaolin』は2枚組で31曲全128分という内容になっています。
ウータンのリーダーであるRZAは、アメリカの経済誌フォーブスのインタビューに対し、「今まで誰もやったことのない方法でアルバムを出すよ。この作品はアート作品として発表するので、1点かぎりのコレクターズ・アイテムだよ。」とコメントしています。
このアルバムはたニッケルシルバーのボックスに収納され世界中のギャラリーや美術館などで展示される予定で、来館した人は楽曲の一部を聴くことができるとされています。
そして展示が終わったら、このアルバムはオークション形式で売りに出されます。
このアルバムの購入者はアルバムに収録された楽曲の権利も手にすることができ、個人が購入し自分だけのものにしても良いし、あるいはレーベルが買取り、流通させても良いということになります。
現段階では「ある人」が5億円を提示したとRZAはコメントしました。
一流の有名アーティストがセールスに応じた収益を放棄して、楽曲権利そのものを販売してしまうという形は異例だと言えるでしょう。
「てっとり早く金を稼ぎたいだけ」という意見もありますが、これはてっとり早く金を稼げる名声がなければできない手法です。
世界に1枚だけのWu-Tang Clanニューアルバム「The Wu – Once Upon A Time In Shaolin」の詳細は↓