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名作ストリートギャング映画をリメイクして予告編だけ製作/ウォリアーズ2014

1979年に製作され全米中の不良が夢中になった問題作、映画「ウォリアーズ」。

当時のアメリカ、特に都市部におけるストリートギャングの暴れっぷりは相当なもので、路上に注射器が当然のように落ちていた時代でした。

その当時の「今」を描いたのが、ウォルター・ヒル監督作品「ウォリアーズ」でした。

ニューヨークのスラム街を根城にするストリートギャング達が敵のギャング達から逃げる姿に、アメリカ中の若者は酒とドラッグとマリファナを片手に熱狂したと言われています。

出演していたのは無名の若手役者達でしたが、この映画をきっかけで若者達のスターにのし上がりました。

敵のギャングチームの追撃をかわしながら一夜の逃走を描いたこの作品に影響されたストリートギャング達は、実際に都市部で殺人事件や激しい抗争を起こすようになってしまいました。

この映画は図らずともストリートギャング達を「活性化」させてしまったとも言えます。

映像作家のRam Bhatはこの映画を現代風にリメイクし、「予告編」のみ製作しました。

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WARRIORS_Trailer_2014_01

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オリジナルの舞台は1980年周辺のニューヨークですが、この作品の舞台は1992年のロサンゼルス。

リーダーのサイラスが率いるギャングチーム「リフス」が濡れ衣を着せられ、大勢のギャングチームから追われることになってしまう。

ロサンゼルス郊外から、敵のギャングチームの追撃から逃げながら、彼らの根城であるロングビーチまで逃げ切れるか!?という設定になっています。

1992年のロサンゼルスと言えば、非常事態宣言が発令された歴史に残る大暴動「ロサンゼルス暴動」が起きた年です。

黒人差別と韓国人に対する怒りが爆発したこの暴動は、死者53人、負傷者約2,000人、放火件数は3,600件、崩壊した建物は1,100件にも達し、被害総額は8億ドル~10億ドルと言われています。

Ram Bhatが制作した映画「ウォリアーズ」のリメイク予告編は、もしも暴動が沈静化されずにロサンゼルスの街が荒廃してしまったら、こうなっていたかもしれないという世界を提示しています。

※【注意】暴力シーンがあります

https://www.facebook.com/warriorstrailer


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